Excel VBAの「CDbl 関数」について解説します。
CDbl 関数とは
Excel VBA の CDbl 関数は、引数を数値型の倍精度浮動小数点数型(Double)に変換します。
CDbl 関数は、引数を特定のデータ型に強制的に変換するデータ型変換関数のひとつです。
では、CDbl 関数の構文や引数の設定と実際の使い方について具体的に解説していきたいと思います。
CDbl 関数(Visual Basic for Applications リファレンス)
構文(引数と戻り値)
Excel VBAの関数を使いこなすには、関数の構文を正しく理解しておくことが重要です。
構文
CDbl(expression)
引数
引数 | 説明 |
---|---|
expression | 【必須】任意の数値(式)または文字列(式)で指定します |
戻り値
戻り値 | 説明 |
---|---|
Double型の数値 | 引数を評価して倍精度浮動小数点数型(Double)の値を返します 【データ型 Double(倍精度浮動小数点数型) の範囲】 (負の値) -1.79769313486232E308 ~ -4.94065645841247E-324 (正の値) 4.94065645841247E-324 ~ 1.79769313486232E308 ※ 記憶領域サイズは 8 バイトです |
解説(使用例)
サンプルコードを使って解説します。
CDbl 関数の引数と戻り値を確認するサンプル
引数に小数部20桁までの「円周率」を設定し Double型に変換した結果をイミディエイトに表示します。
'■CDbl関数サンプル
Sub CDbl_Sample()
Dim strNum As String
strNum = "3.14159265358979323846" '円周率(小数部20桁まで)
Debug.Print strNum '引数の数値文字列を表示
Debug.Print CDbl(strNum) 'Double型に変換して表示"
End Sub
このコードを実行したイミディエイト画像がこちらです。
1番目(4~5行目)、文字列型の引数「”3.14159265358979323846″」を そのまま表示しています。
2番目(6行目)、引数の文字列型変数を Double型に変換して表示しています。
Double型の小数部は有効桁数(15~17桁)が限られているためそれ以降の部分は丸めて四捨五入されています。
(15~17桁)となっているのは、四捨五入されて繰り上がりが発生するためです。
おわりに
VBAの関数一覧はこちらからご参照ください。
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Excel VBA CDbl 関数は、引数を数値の倍精度浮動小数点数型(Double)に変換するデータ型変換関数です。
データ型変換関数はプログラムの正確性、効率性、可読性を向上させるために重要です。
文字列として受け取った値を数値として計算する際には、文字列を数値に変換する必要があります。変換せずに計算した場合、結果に誤りが生じることがあるためです。
「整数」と「浮動小数点数」など異なるデータ型同士で演算する場合にも、同じ型に変換する必要があります。(このような場合は「整数」を「浮動小数点数に変換」してから演算します)
以上、この解説が少しでもみなさまのお役に立てたなら幸いです(^^;