Excel VBAの「CCur 関数」について解説します。
CCur 関数とは
Excel VBA の CCur 関数は、引数を通貨型(Currency)に変換します。
CCur 関数は、引数を特定のデータ型に強制的に変換するデータ型変換関数のひとつです。
では、CCur 関数の構文や引数の設定と実際の使い方について具体的に解説していきたいと思います。
CCur 関数(Visual Basic for Applications リファレンス)
構文(引数と戻り値)
Excel VBAの関数を使いこなすには、関数の構文を正しく理解しておくことが重要です。
構文
CCur(expression)
引数
引数 | 説明 |
---|---|
expression | 【必須】任意の文字列式または数式を指定します |
戻り値
戻り値 | 説明 |
---|---|
通貨型の結果 | 通貨型(Currency)のデータ範囲は、 -922,337,203,685,477.5808 ~ 922,337,203,685,477.5807 です 小数部は4桁固定に四捨五入されます |
通貨型(Currency)は、正確さが求められる金額を含む計算や固定小数点数の演算に使用されます。
解説(使用例)
CCur 関数のサンプルコードを使って解説します。
CCur 関数の引数と戻り値を確認するサンプル
CCur 関数の引数に倍精度浮動小数点数型の値を渡して通貨型に変換します。CCur 関数が、小数部4桁で表示され、5桁目は四捨五入されていることが確認できます。
'■CCur関数サンプル
Sub CCur_Sample()
Dim dbl As Double
Dim cur As Currency
Dim i As Integer
'元の値を倍精度浮動小数点数型で設定
dbl = 123.456789
'1~5倍の通貨型値を取得
For i = 1 To 5
'値を通貨型に変換
cur = CCur(dbl * i)
'結果を表示
Debug.Print i & "倍の通貨型値:" & cur
Next
End Sub
このコードを実行したイミディエイト画像がこちらです。
Double の値を1 ~ 5倍までループ処理し、CCur 関数で通貨型に変換しています。
通貨型になった値は、すべて小数部は4桁になっていますし 5桁目が四捨五入された値となっていることが確認できます。
おわりに
VBAの関数一覧はこちらからご参照ください。
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Excel VBA CCur 関数は、引数を 通貨型(Currency) に変換するデータ型変換関数ひとつです。
通貨型(Currency) は、金銭などの値を扱うためのデータ型です。
Currency型は整数部が15桁、小数部が4桁の固定小数点型で5桁目が四捨五入された値になります。
お金の計算は正確性が求められるので、通貨型を使って処理しましょう。
以上、この解説が少しでもみなさまのお役に立てたなら幸いです(^^;